Ciao、こんにちは!シチリア在住のマッジオ(@m_a_g_g_i_o )です!
イタリア移住して現在3年半 (2020年2月現在)。私は配偶者がイタリア国籍者だったので偶然イタリアに移住することになりましたが、最近はヨーロッパ諸国やアジアへの移住を考える日本人の方が増えていると聞きました。
ブログをはじめてからしばしばいただくメッセージの中にイタリア移住についての質問が、けっこうあります。そこで、イタリアで暮らしてみたいという方のために「イタリア移住のための3つの方法」について考えてみましたので、紹介します。
もくじ
ビザの種類
移住方法の解説をする前に、ざっとビザの種類を紹介しておきます。
- 家族ビザ
- 就学ビザ
- 就労ビザ
- リタイアメントビザ
家族ビザ : 配偶者やその子供がとることのできるビザ。相手さえ見つかれば一番取りやすいのではないかと思います。結婚で移住する場合は、戸籍謄本などを予めとって持ってくる必要があります。イタリアに来てから日本大使館や市役所へ行って手続きがあります。
就学ビザ : 語学や芸術関係での個人留学、交換留学など。入学許可証や留学用資金の証明など、他のビザとは違った書類を用意する必要が出てきます。ある条件の元卒業後就労ビザに切り替えできるという話もありますが、定かではありません。
就労ビザ : 被雇用者のためのビザ、自営業者のためのビザ、EUの幾つかの国で働く人のためのブルーカードビザなどがあります。
リタイアメントビザ : 年齢制限はないですが、経済力が鍵になるビザ。イタリアで住居購入など、かなり特殊な条件があります。
現在は就労ビザもなかなか厳しいのが現状
イタリアの労働許可証には大きく分けて「被雇用者用労働許可証」と「自営用労働許可証」の2種類があります。ただし、現在イタリアでは人を雇った際の税金がかなり高いという事もあり、会社が人を雇うこと事態が減っています。
イタリア移住のための3つの方法
さて、それでは具体的なイタリア移住方法を紹介します。現実的な方法として次の3つがあります。
- 就労ビザで移住
- 家族ビザ(結婚)で移住
- リタイアメントビザで移住
先に結論から言うと、イタリア移住はちょっと難しいのが現状です。素敵なイタリア人との出会いがあれば簡単なのですが、それ以外の方法で移住する場合に言える事は、イタリアに対する情熱とそれに伴う行動力、そしてそれらを継続させる事がとても大事です。
ではひとつずつ解説してみようと思います。

1. 就労ビザで移住
日本で探すか、イタリアに来て探すかのどちらかになります。インターネットが普及しているご時世なので、日本にいながら仕事を探すこともできますが、イタリアはインターネットよりも直接会って交流する文化がまだまだ根強いです。SNSはみんな使っていますが、ホームページのインフォメーションの更新が滞っていることなんかもしばしばあります。
以上の事から、できることなら実際イタリア現地に入って仕事を探す方が個人的にはおすすめです。留学でイタリアに滞在しながらというのが、一番理想的な方法と言えそうです

イタリアには自営業者向けのスタートアップビザがあります。このビザはdecreto flussiという法令によって入国者数に制限がかけられていて、この法令の解禁があった時にだけ申請することができます。
ただこのdecreto flussiには以下の特徴があります
- いつ解禁されるかわからない
- 定員がある
- 先着順
- 条件があり当てはまる枠がないと申請できない
- だいたい1年に1度解禁されている
こちらは特殊な技術を持っている人に向けたEUのビザです。具体的には医師や裁判官などの特殊技術を持っている人に限ります。
2. 家族ビザ(結婚)で移住
自分一人で決められることではないので確実な手段とは言えませんが、触れておきます。イタリア人と結婚する方法の他にあと2種類方法があります。
イタリアと取引の多い会社や、親会社がイタリアにある会社などに就職、またはそういう仕事をしている人と家族になることによって、イタリアに住む可能性もあります。
EU加盟国に住む人と結婚すればこのような方法もあります。ただし、イタリアに来て住むためには自分かパートナーのどちらかがイタリア語で手続きができないと、役所やイミグレーションでの手続きに手こずる可能性があります。
3. リタイアメントビザで移住
これはなかなかハードルの高いビザで、具体的にはイタリアに家を買って家を維持&収入無しで生活できるほどの経済力があることを証明する必要があるようです。ちなみにこのやり方の場合、イタリアでの就労は不可です。つまり、経済力が要ということですね。
【コネ社会】イタリアで生きるコツ
イタリアに移住するなら知っておきたいことの一つにコネ社会というものがあります。
私も来る前からこの話は知っていたのですが、最初はあんまり気にしていませんでした。ところが住んで1年くらいしてみると、これがどういうことなのかわかってきました。
以下、ちょっと長いですが私の体験したエピソードです。

イミグレーションでコネ社会に直面した私のエピソード
決定的だったのは、私が1回目のPermesso di Soggiorno (滞在許可証)の更新のためにイミグレーションへ行かなきゃならなかったときのことです。電話を掛けて窓口はいつ開いてるのか、そして何を持っていけばいいのか聞きたかったのですが、2日間トライしても誰も出ず…。
仕方がないので直接イミグレーションへ行ってみたところ「今日は担当の者がいないから受付は無理ね」と言われ帰るハメに。その日4〜5人スタッフはいたし、イミグレーションなのに、誰も滞在許可証の更新の受付できないってどういうことなんだ〜と夫とがっかりして帰りました。
気を取り直してもう一度!
次に行ったときは1人違う顔のひとが一人増えていて、受け付けはしてもらえました。そこで「1ヶ月後に引き取りにきてください」と言われました。そして1ヶ月にもう一度イミグレーションへ行ってみましたが…「まだできてないわ。今週中ね。」と言われる始末!
え〜!1ヶ月って言ったじゃん!(心の声)
そうなんです、忘れられていたのです…!イミグレーションはアクセスしにくいところにあるので、私と夫はちょっとあきれながらも仕方なく帰りました。夫はお友達に「聞いてよ〜」と愚痴をこぼす始末。
するとそれを聞いた友達の一人が、イミグレーション内部に友達がいたらしく、こっそりそ電話をかけて催促してくれたんですね。するとその日の夕方に滞在許可証の更新が完了したとの連絡が。これは私が体験したイタリアコネ社会のひとつの例です。
知り合いは多い方が良い
なにが言いたいのかというと、移住予定のある人は、ここイタリアで友達や家族を持つ事はとても大事です。これによって仕事が見つかる可能性もあるからです。
ただし、中には関わってはいけないような人も当然います。そのためには相手が何を言っているのか、意思疎通できるレベルの会話力はやはり大事ですね。
日本のようにひとりで情報を探せない場合も
イタリアに住んでいて思う事は、地元ネットワークに参加していないと、取り残されることがあるということ。日本の様にインターネット上の情報が充実しているわけではないので、検索しても情報が得られないこともしばしば。人に聞いて情報を得るということがとても多いです。
私自身もコミュニケーション能力が高い方ではないので、旦那さんの友達にだいぶ助けてもらっていますが、一人で来たら大変だっただろうなと思う事はけっこう多いです。
イタリア移住方法まとめ

現在イタリアでは移民の流入も多く、経済状況はかなり圧迫されているので、労働ビザ取得はかなり難しい印象です。ただ、イタリア移住は不可能ではありません。
ひとつ確かな事は、就労ビザを取得してイタリア移住する人は、とにかく自分の目標に対して情熱的な人が多いです。どうしてもイタリアに住みたい!行きたい!という折れない心が一番大事なのだと思います。
本当にありがとうございます!とても参考になりました!
はじめまして
数年先シチリア島(アグリジェント)に移住を検討してる60代のオヤジです。イタリア情報は大変参考になりました。シチリア島の治安について教えて貰いたいと思います。
はじめまして。シチリア内の治安は場所や状況によって違います。アグリジェントは私も行ったことがないので、わからないです。移住相談などを行っている専門の方などを探して聞いていただくのが一番いいと思います。